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遺伝子組み換え技術をテーマにした映画「ガタカ」

遺伝子組み換え技術をテーマにした映画として「ガタカ」(アンドリュー・ニコル)をとりあげ、科学的見地から、可能性、困難性を論じてみる。

まずこの映画の簡単なあらすじを書いてみる。
遺伝子解析にもとづいて受精卵を選別し、遺伝的に「優秀」な子を産む技術が普及した近未来。遺伝的な優劣が人生のすべてを決定する。劣等とされる遺伝子をもってうまれたビンセントは,優秀とされる遺伝子をもって生まれながらも事故で将来の可能性を断たれてしまったジェロームの遺伝子情報(および遺伝子チェックに必要な血液や尿や体毛etc.)を買い取り,遺伝子的なエリートしか入社できないガタカ(GATTACA)社の社員として,宇宙飛行士になるべく順調な人生を歩んでいた。宇宙飛行が間近に迫ったある日,ガタカ社で殺人事件が起こり,ビンセントはそれに巻き込まれてしまう。
(結末はあえて伏せておきます。)

科学的な見地ということなので、倫理的、社会的な問題から生じる実現の可能性、困難性については触れない。
そこで、この映画を科学的な見地、つまり技術的な視点から考えてみる。結論であるが、簡単に言って当然起こりうると思われる。

ヒトゲノムの全解読はとっくの昔に完了し、現在では遺伝子レベルで、人間の病気の原因や性格、寿命などが決定されている可能性についての研究が進んでいる。この研究には、多くの国々が多額の投資をし、世界の優秀な研究者が参加している。遺伝子工学の潜在的な可能性(特に医療分野での可能性は計り知れないものであると考えられる。)は、誰の目にも明らかで、今後も、引き続き多くの研究費がつぎ込まれ、猛烈な勢いで研究がすすんでいくであろう。

そういった社会の流れを踏まえて、この映画に出てくるような技術は、そう遠くない将来実現可能となるであろう。

次に個別的に見ていく。

「遺伝子解析にもとづいて受精卵を選別し、遺伝的に「優秀」な子を産む技術」

遺伝子の技術ではないが、今や妊娠中の胎児の性別は、超音波などで簡単に調べられる。胎児に先天的な異常がないかを調べる羊水検査も、取りたてて珍しいものではない。かつてはオギャーと生れるまでわからなかった赤ん坊の性別や先天障害などが、生まれる前に調べられるのである。

現在は遺伝子レベルで、人間の病気の原因や性格、寿命などが決定されている可能性についての研究が進んでいる。これが胎児の検査と結びつけば、体力や知能が劣る子供、将来に病気になりやすい子供、容姿が人より見劣りする子供などを、妊娠初期に調べられる。さらに体外受精技術と組み合わせれば、多くの受精卵の中から劣勢の因子を持つものを除外し、優れた特性を持つ受精卵だけを母体に戻して生むことだってできる。このような状況を考えれば、この映画の受精卵段階による「選別」は当然可能であろう。


「遺伝子情報(および遺伝子チェックに必要な血液や尿や体毛etc.)を買い取る」

数年前から問題になっている遺伝子組み換え技術を応用し、また、各遺伝子がどのような作用をつかさどっているかが、判明されたら、このような遺伝子情報の売買は当然に可能である。そして、このような技術は、クローン羊の誕生などの成功事例などを踏まえれば、近い将来にも可能であろう。今は、羊でしか実験は行われていないが、ヒトのクローン技術も現段階で可能なのかもしれない。

基本的に人も羊も同じ遺伝子で構成されている以上、羊でできれば、ヒトにも応用できる。倫理面で禁止されているが、技術面でだけ考えれば、すでにヒトクローン技術は可能だとしてもおかしくはない。

 このように、この映画で描かれているような社会は、技術的には実現可能である。当然、倫理的、社会的制約から、このようなヒトを外見でも内面(心)でもなく、遺伝子で判断し、差別される社会が実現するとは考えられない。考えたくない。ただ、ヒトが倫理を忘れ、このような技術を濫用しだしたとき、このような世界が実現するということは、覚えておきたい。

カイロプラクティック整体と日本の現状



7月12日(土)16:40 | トラックバック(0) | コメント(0) | 日記 | 管理

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